注文住宅を購入する前に知っておきたい費用とつなぎ融資について専門家が解説!

新しく注文住宅を購入しようとする場合、購入費用の他にどのような費用がかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。また注文住宅の購入時、場合によってはつなぎ融資が必要になるかもしれません。この記事では、つなぎ融資の特徴や利用するタイミング、注意点や購入にかかる諸費用などについて詳しく解説します。

目次

つなぎ融資の特徴について

つなぎ融資は、住宅の引き渡し前に発生する費用を支払うために一時的に利用する融資です。住宅ローンは、完成した住宅を引き渡す際に融資が実行されますが、完成前の必要な資金は別途用意しなければなりません。つなぎ融資を利用することで、自己資金を出さずに一時金費用を支払うことが可能です。

つなぎ融資では、借り入れた資金は住宅ローンの融資実行時にまとめて返済するのが一般的です。つなぎ融資は、住宅購入に伴う一時的な資金調達に便利ですが、返済額が大きくなることや、返済期限が短いことに留意する必要があります。

注文住宅購入に必要な諸費用

ここからは、注文住宅の購入時にかかる諸費用について詳しく解説します。

土地購入にかかる費用

土地を購入する際には、さまざまな諸費用が発生します。土地売買契約書に貼付する印紙税は土地代に応じて異なり、土地代が高ければ高いほど印紙代も高額になるのが一般的です。また軽減措置が実行されているケースもあり軽減措置期間内は印紙税が減額されています。


不動産取得税は評価額の3%が課税されますが、2024年3月31日までは軽減措置が適用され、評価額の1/2が課税対象です。また登録免許税も必要になります。2026年3月31日までは評価額の1.5%と軽減措置の対象期間です。土地購入にかかる費用としてコストが大きいのが仲介手数料です。土地の価格によって仲介手数料は異なります。土地代が400万円を超える場合は土地代の3%に6万円を加えた額が仲介手数料の上限です。

土地取得時のコストが、つなぎ融資で必要となるケースが多いといえるでしょう。

建築時の諸費用

建築時の諸費用もチェックしておきましょう。建築前に地盤調査費用が必要です。地盤の強さを確認するための調査で、相場は5万~30万円程度の費用がかかります。建築基準法に適合するか確認する費用として建築確認申請費用を見込んでおきましょう。

建築士に依頼する場合は3万円程度が相場です。

また、ライフラインの引き込み工事や印紙税、登録免許税、不動産取得税なども必要になります。税金に関しては軽減措置の適用期間中のケースもありますので、国税庁の㏋などで確認するといいでしょう。また、注文住宅の不動産取得税は、課税標準から1,200万円が控除されます。建築設計費や外構工事費などの把握もポイントです。

住宅ローンに関する諸費用

住宅ローンを利用するにあたり、いくつかの諸費用が発生します。印紙税は住宅ローン契約書を交わすときに必要ですが、住宅ローンの借入額によって印紙税は異なります。

抵当権設定登記の際に必要となる登録免許税は、借入額の0.1%が相場です。抵当権設定登記を司法書士に依頼する場合、司法書士報酬も必要で、3万~5万円が見込まれます。ローン手数料や保証料は借入額に応じて変動し、借入額の2%程度を見込んでおくと良いでしょう。団体信用生命保険料や火災・地震保険料も必要で、住宅ローン金利への上乗せされるのが一般的です。

住宅ローンの借入には、別途費用がかかる点をしっかりとチェックしておきましょう。

つなぎ融資を利用するタイミング

つなぎ融資は、必ずしも利用するわけではありません。また、つなぎ融資の利用には一定の条件もあり、利用する場合の注意点などもあります。ここからは、つなぎ融資を利用するタイミングなどについて詳しく解説しましょう。

つなぎ融資の条件

つなぎ融資は、住宅ローンの本融資とセットで利用されることが一般的です。そのため、つなぎ融資を利用するにはいくつかの条件があります。

まず、住宅ローンの審査が完了していなければいけません。また、つなぎ融資の資金用途は土地や建物の取得資金などに限定される点をしっかりと理解しておきましょう。

さらに、借入期間には制限があり、初回のつなぎ融資の実行から1年以内といった条件が金融機関によって設けられています。土地の購入資金を借りて、数年後に建物を建てるといった長期的な計画の場合、つなぎ融資は適していないかもしれません。

つなぎ融資の注意点

つなぎ融資は、住宅ローンの本融資とセットで利用されることが一般的です。無担保融資のため、金利は住宅ローンよりも高くなる点も注意しておきましょう。

つなぎ融資も印紙代や事務手数料、登記費用などの諸費用が必要です。

さらに、団体信用生命保険料もかかります。つなぎ融資は住宅の引渡し時に一括返済されるため、その間に利子がかかります。利子負担を最小限にするためにも、計画的な利用が重要です。

つなぎ融資を取り扱っている金融機関も多くはありませんので、つなぎ融資が必要なケースの場合は、金融機関へ事前に問合せしましょう。

つなぎ融資が必要なときはどんなとき?

建物完成前に発生する支払い額を自己資金でまかなえない場合、つなぎ融資が必要です。発生する費用の一例として、土地の購入代金や諸費用、着工金、中間金が含まれます。

一般的に建物工事を依頼した場合の支払いは、着工金・中間金・竣工時など完成までの進捗によって建物代金の相当額を完成前に支払う契約となっている場合もあります。

このような多額の自己資金を用意するのは難しいため、つなぎ融資や分割融資が注文住宅購入時には大部分が必要といえるでしょう。つなぎ融資の金利や手数料なども必要ですので、トータルの経費をしっかりとチェックしておきましょう。

つなぎ融資が必要ないときはどんなとき?

建物完成までの支払いを全て自己資金で賄える場合、つなぎ融資は必要ありません。ただし、貯蓄をすべて投入するのはリスクが高いため、将来の教育費や予期せぬ出費に備えるための予備費も残すことを検討した上でつなぎ融資利用の有無を決定しましょう。

まとめ

つなぎ融資について解説しました。注文住宅を購入する場合、土地の決済などが自己資金以上だった場合つなぎ融資などを利用しなければいけません。

しかし、通常の住宅ローン以外に融資手数料などのコストが発生しますので。十分に調査した上で決定しましょう。上手くつなぎ融資を利用することで希望の注文住宅を購入できるチャンスも広がります。税金の軽減措置期間などをうまく活用しコストを抑えましょう。

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この記事を書いた人

■ペンネーム 
ひむきょう
■不動産歴  
25年(継続中)
■保有資格  
宅地建物取引士    
賃貸経営管理士
上級相続支援コンサルタント
定借コンサルタント
■得意な不動産ジャンル
賃貸管理関係や、不動産売買、戸建て販売などの記事をよく依頼があります。
■自己紹介
不動産歴25年の経験で、賃貸や売買、管理など不動産全般の業務に関わりましたので、幅広いジャンルに知見があります。
初心者から上級者まで、わかりやすく内容の濃い情報を提供します。

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