仲介会社を通さないとお得?不動産個人取引のメリットとデメリットとは?

今やインターネット上で顔も知らない人と個人間でモノを売り買いできる時代です。もちろん、不動産も売る人、買う人がお互い同意をしていれば、仲介会社を通さずに個人同士で売買することも可能です。

しかし、高額な取引で法律もたくさん絡んでくる売買でもあります。もしトラブルになった時、個人間で解決できるでしょうか?
裁判となってしまうと支払う費用はぐんと上がります。そうならないためにも不動産の専門家である仲介会社に仲介に入ってもらうのが一般的です。
ただ、隣の土地を買うといった、買主さんが土地を熟知している場合などは、特に個人間売買でもトラブルはそれほど起きないでしょう。

目次

不動産仲介の目的とは?

不動産会社が仲介に入る目的は、一番は「売買取引における、買主の保護」です。土地には、再建築が不可能なものやそもそも建物が建てられない土地も場所によってはあります。
仲介の不動産会社が入れば、まずはその調査をします。このような利用価値のない土地を個人間で高額な価格で購入してしまう恐れもあるのです。

反対に、売主は売買の際にきちんと売主としての責任をもつ期限を決めたりしないでいると、10年後にいきなり損害賠償を請求されたりする危険もあったりするので、ある程度の法律知識を得ておく必要があり、契約の時点で取り決めておかなくてはなりません。そのような点でも適切にアドバイスをくれる不動産会社に仲介に入ってもらうのがお勧めです。

個人取引のメリット

もちろん、個人間でスムーズに売買できる場合もあります。先ほど述べたように、所有する土地の隣を買ってもらうといったトラブルが起きにくい場面等です。
買主も売主とも顔見知りですし、その土地のことは知っていますから、売買後に発覚する問題なあまりないでしょう。親子間の売買も個人取引になりやすいです。
そういう場合は、個人同士で契約すれば、仲介手数料も不要ですし、個人間なら消費税も不要です。不動産は、高額ですので仲介手数料や消費税もある程度高額になります。それが個人取引のメリットの一つです
その他、仲介会社と取引条件や確認事項等打ち合わせの必要もないので、自由に好きなタイミングで取引を進められます。

個人取引のデメリット

しかし、メリットの反面、とてもリスクの高いデメリットもあります。専門知識を持たない者同士での取引ですので、価格設定や法律面でのトラブルへの対処、契約の為の書類作成等様々な責任も自分たちで解決しなければなりません。
プロの知識が不足している分、時間や手間もかかります。さらに、仲介会社が介入することで売買の際に必ず必要になる、「重要事項説明書」の読み上げ(口頭での説明)
これは、法律で宅地建物取引士の資格を持つ者だけが説明する権利を持つ、買主に対する、取引における大切な事柄です。
価格の説明、土地の説明、損害賠償の対処に関する説明、支払いに関する説明等々。
契約書と共にこの書類がないと、住宅ローンを組む際に融資がおりにくいという場合もあります。
銀行は、売買に関する重要事項説明書から担保価値を評価するからです。

住宅ローンで利用できる「住宅ローン控除」はもちろん住宅ローンが組めないと使えません。節税には欠かせませんよね。なので、個人間で取引する場合はキャッシュでの支払いのものが対象となるのではないかと思われます。
しかし、やはり専門家である不動産会社の介入がないのですから、高確率でトラブルは発生します。
金額だけではなく、むしろ隣地との境界や目に見えない欠陥等専門的な部分において、後々に問題が出てきたりする可能性があるということを認識いただき注意して行いましょう。
なるべくなら、やはり専門家の仲介をお勧めします。
不動産の取引を業として行うためには、5人に1人の宅地建物取引士という国家資格を所持している人を設置しなければなりません。そして、先ほども記載しましたが、不動産取引の仲介に入ると「重要事項説明書の口頭説明」が必須です。
これは、宅地建物取引士の免許を持った人にしかできない専任業務です。国土交通大臣や都道府県から免許を受けて営むプロですから、介入する、しないではリスクに大きな差があります。仲介手数料は、この安心料とも言えます。

まとめ

不動産の購入、賃貸にはさまざまな費用が発生しますので、少しでも安く抑えることができることが理想です。
しかし、時と場合によってはトラブルが発生し個人間では、解決に時間や費用が余計にかかってしまう事態になる恐れも考えられます。

もちろん、個人同士で取引することは違法ではありませんし可能です。
親子間や知人間等、よく知った間での取引は自分たちで取り決めして契約してもスムーズにいく可能性が高いです。相手との関係性や不動産の状態によって、専門家に仲介してもらうという判断もリスク回避の方法の一つとして考慮してみるのが良いでしょう。

不動産のご相談はこちらから

イエジャーナルでは不動産の売却や購入のご相談を承ります。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

■ペンネーム
Mare8
■不動産歴
6年
■保有資格
宅地建物取引士、AFP
■得意なジャンル
不動産売買関連
■自己紹介
不動産業界歴は6年目です。不動産会社でパート勤務をしています。業務では、主に土地の売買仲介に携わっています。現地調査から役所調査、契約関係書類の作成をしています。
将来的に避けて通ることはできないであろうと思い、空き家対策関連の講習等に参加したりしてノウハウを勉強中。
宅建士とAFPの資格を保有していますので、その知識を活かしてお客様の相談にもたまに対応させていただいています。
経験を活かした執筆ができればと思います。

目次